ADHD治療薬「コンサータ」を服用しての効果・感じている事を紹介します。
コンサータは、2007年に小児限定で認可が降りた薬です。
僕がADHDと診断された2009年当時もまだ小児限定の薬でしたが、成人の僕にも特別に処方してもらっていました。
2017年現在、コンサータを服用して8年になります。
処方量は36mg/1日です。
コンサータがなければ今の自分の生活は成り立ちません。
コンサータを飲んでようやくスタートラインに立てた
コンサータは、ウイルスをやっつける抗生物質のように、決して原因を根絶してくれる薬ではありません。
あくまで対症療法としての薬なので、社会活動が続く限り、服用を継続する必要があります。
コンサータを飲むと、たちまちADHDのあらゆる症状が改善する、という事はありません。
僕の場合飲むだけで改善するのは「気分」です。
飲むことで、元々鬱状態だった脳に一定量のドーパミンが分泌されるようになり、気持ちが前向きになりました。
これによって、仕事や生活の質を少しずつ上げていく為の努力が可能になりました。
まさにコンサータのおかげで、ようやく社会人としてのスタートラインに立つことができたのです。
逆に言えば、改善に向けての努力をしなければ、いくら飲んでもあまり意味がないとも言えます。
しかし、自分自身の意志次第で、ADHD患者の人生の可能性をグッと広げてくれる薬なのではないかと思います。
主な効果
コンサータは、メチルフェニデートという中枢神経刺激薬の徐放剤です。
飲んでから約12時間効果が持続します。
直接的な効果は以下です。(個人の所感です)
- 憂鬱な気分が改善する
- 眠気が取れる
- 頭がスッキリする
コンサータの役目は例えるなら、松葉杖のようなものではないかと考えています。
生まれつき骨折した(ドーパミンが足りない)状態で、それに気づかず何の補助もないまま懸命に周りについていこうとするも困難で、そこに松葉杖(コンサータ)を手に入れて、ようやく周りについていく為の補助ツールを手に入れる、という感じです。
副作用・離脱症状
服用によって僕が感じる副作用・離脱症状は以下一つだけです。
・効果が切れた時の眠気がヤバい
今はまだ多少慣れましたが、服用してから5年くらいはこれにずっと悩まされていました。
仕事終わってから、もう何も出来ないんですよね。
あくまでコンサータによってパワーを前借りしているという感覚を身にしみて感じていました。
慣れたきっかけは、ストラテラの服用です。ストラテラによって、コンサータの効果が切れた時の虚脱感が多少緩やかになったような気がします。
その他、食欲減退などは医者にも服用する前によくある副作用として教えてもらっていたのですが、これは僕にはありません。まぁ元々結構ご飯食べますからね笑
用量が多いほど頭が冴えるとは限らない
個人的には、コンサータは必ずしも用量と効果が比例しないと感じます。
たぶん適切な用量は個人差があって、僕の場合1日に36mg以上の量を飲んでも効果は横ばいか、むしろパフォーマンスが低下する事さえあります。
もちろん飲まない状態よりはマシなんですが、何と言うか、脳が締め付けられるというか、オーバーヒートしているような感覚に襲われます。
不思議なもんですね。
休薬日
休薬日は設けていません。
ずっと飲み続けるとやはり耐性がつくので、本当は週一でも休薬日を設けた方がいいと言われています。
しかし現在一人暮らしで休日も家事などをこなさなければいけないので、現実問題休薬日を設けるのは困難です。
ここ数年は、実家でゴロゴロするだけで良い大晦日と元旦のみ休薬しています。
それと風邪ひいたときに休薬するくらいですね。
休薬するとどうなるかというと、もう、寝たきりです。
何もしたくない。何も考えたくない。
おそらくコンサータの影響で、元々の脳のドーパミンを分泌する能力がさらに弱くなっているような気がします。
これはちょっと怖いですけどね。
それでも僕はコンサータを飲み続けます。
飲まないと社会的死に繋がるほど、自分の能力が限られてしまうからです。
まさに「人生の松葉杖」なのです。