たいていの発達障害者にとって自分に合う仕事に就く事はめちゃくちゃハードルが高くて、長い道のりです。
僕は22歳の時にADHDを診断されました。当時の音楽教室のアルバイトで全然仕事出来なくてクビになりかけたのがきっかけでした。
なぜここまで仕事出来ないんだって悩んでいた時にたまたまネットでADHDの事を知って、病院に行き診断に至りました。
現在は正社員のWebデザイナーとして働いています。会社にはADHDの事を話さない「クローズ就労」です。
それでも今年3年目でなんとか継続出来ています。
これから社会に出る・もしくは社会復帰を目指す発達障害の方の参考になればと思い、自分のケースを書いてみようと思います。
手に職をつけようと思ってWebデザイナーを目指した
診断されて1ヶ月くらい、自分に向いてる仕事はなんだろうって考えてました。
僕はADHDの症状の中でも、特にコミュニケーションが苦手です。なので黙々と作業できる仕事が向いてると思って、何か手に職をつけようと思いました。
そこで目に付いたのがWebデザイナーでした。
いろんな”手に職系”の仕事の中からWebデザイナーを選んだ理由は、何となくデザインなら頑張ればできる気がしたんです。
僕は元々音楽が好きで、ギターが1番の特技です。
そして音楽とかイラストとか、そういうクリエイティブな事って脳の使う部分が同じなんです。だから音楽ができるならデザインもできるだろうっていう算段がありました。
今になってその算段は正解だったなと思ってます。
あと、なんとなく「デザイナー」っていう響きがカッコいいからってのもありましたw
初めてWeb制作の仕事に就くまでは結構苦労しました。
民間スクールに1年、就職活動に1年かかりました。
特に就活は超つらかったです。デザイナー職はとにかく実力至上社会なので未経験にめちゃくちゃ厳しいんですよ。
9割書類選考で落とされました。
やっと面接に進んだとしても、新卒で入った会社を3ヶ月で退社した経歴をボコボコに叩かれました。
それでも何とかアルバイトでWeb制作会社での仕事が決まりました。
最初の2ヶ月間は実務作業のレベルの高さに挫折しそうになりました。
スクールで学んだ事だけでは到底ついていけなかったですね。スクールの内容がまったく役に立たなかったって程じゃないんだけど、もうちょっと実務に即したプログラムにしてほしかったなー。
なんだかんだでその会社は約3年居ました。
やめたきっかけは、社員登用を打診したけど叶わず、それなら転職しようってなったからです。
その後現在の制作会社に正社員として転職しました。
ADHDを診断されてから正社員に返り咲くまで、丸5年かかりました。
この5年を短いと取るか長いと取るかは人それぞれだろうけど、僕はよく5年で這い上がれたねって自分を褒めてあげたいです。
自分でしっかり考え抜いた目標なら頑張れる
自分の経験を元に伝えたい事は、ADHDにWebデザイナーは向いてる、みたいな薄っぺらい結論ではありません。これはあくまで自分のケースですから。
大事なのは、自分でしっかり考え抜いて決めた目標なら頑張れるって事です。
ここまで這い上がるまで超厳しかったです。就活もしんどかったし、自分のデザインセンスの無さに凹むこともたくさんありました。
黙々と作業できる仕事だと思ったのに、今の会社は電話も取らなきゃいけないしねw
それでも頑張れてるのは、やっぱり自分でちゃんと決めた事だからです。
ネットにはこのブログも含めていろんな情報が飛び交ってるし、親もおせっかいなアドバイスを飛ばしてくるかもしれません。
もちろんいろんな意見を参考にする事はいいことです。
それでも最後には「自分に向いてる仕事・やりたい仕事を真剣に考え抜いた結果だ!」って胸張って言える結論に向けて、頑張ってください。