オープン就労とは、障害を打ち明けた上で就労することです。
反対にクローズ就労とは、障害を隠して就労することです。
これから社会に出る発達障害者や、最近診断された若い人は特に、このオープン就労かクローズ就労かは一度は悩む問題ではないでしょうか?
結論から言うと、僕はまずはクローズ就労でチャレンジすることをおすすめしたいです。
勧めるからには僕も今クローズ就労です。
もちろん、理想はちゃんと障害を打ち明けた上で、適性に合った働き方が出来たらどれだけ楽かって思いますよ。
今もたまに仕事キツすぎて障害をカミングアウトしたくなる衝動に駆られます。
でも現実問題オープン就労で自立した生活を営むことは極めて困難です。
副業で月数万円稼げるとか、ずっと実家暮らししていけるとかなら話は別だけど。
双方のメリット・デメリットと、自分の経験を踏まえてクローズ就労を勧める理由を説明します。
オープン就労のメリット
障害の特性に合った仕事に就きやすい
入社前から自分の得意不得意を提示できるので、自分に合った業務内容の会社に就職出来る可能性が高くなります。
長続きしやすい
相性がいい会社に就職出来ると、その分続けやすくなります。また、会社の人間も最初から自分が発達障害だということを知ってくれてるので、コミュニケーションでのトラブルも比較的起こりにくいと言えます。
オープン就労のデメリット
給料が安い
発達障害者向けの雇用は現状超薄給の求人ばかりです。1人暮らしはまず無理なんじゃないかなぁ…
昇格に限界がある事が多い
発達障害である故に、こなせる業務に制限があると判断されることがあります。
その為、責任あるポジションに昇格出来る可能性は低いです。
クローズ就労のメリット
昇格や昇給のチャンスがある
一般の人と同じ土俵で仕事をするので、結果さえ出せば昇格や昇給も可能です。
スキルを身につけやすい
上と同じ理由で、やりがいのある大きな仕事を任せてもらえることが多いです。
クローズ就労のデメリット
苦手な業務内容が含まれる可能性が高い
たいていの一般就労は、手広くいろんな業務をしなければいけません。なのでどうしようもなく苦手な業務内容が含まれる可能性も高くなります。
例えば僕の場合電話が苦手なんですが、一度めちゃくちゃ電話応対が厳しい会社に入ってしまって、そこを1週間でやめてしまいました。
社内トラブルやクビになりやすい
会社の人間は障害を持っていることを知らないので、その分求められる能力の水準が高くなります。
その期待に応えきれず、トラブルやクビになりやすいです。
二次障害を引き起こすリスクも増えます。
できるだけクローズ就労で頑張ってみよう。
「自分は明らかクローズは無理だ」と思っている人に強くおすすめはしないけど、どちらか迷うくらいならまずクローズで頑張ってみて欲しいです。
だって上手くいくかもしれないし、最初から諦めるのはちょっと勿体なさすぎますよ。
確かにクローズ就労はリスクが高いけど、人生の一定期間自分の限界を試してみる事だって大切です。
それでどうしてもダメだったらオープンに切り替えたらいいじゃないですか。
ただクローズ就労する前にこの2つはクリアしていて欲しいです。
1.適切な発達障害の治療を受けている事
僕は今ADHDを診断されて適切な治療薬を飲んでるからこそ、ようやく仕事における努力がそこそこ報われるようになりました。
治療があって初めて努力が成り立ちます。
2.「この仕事で頑張るんだ」という強い目標を持つ事
僕の今の仕事は「Webデザイナーになるぞ!」って自分でちゃんと決めたから、ここまで頑張ってこれました。
自分で決めた目標こそが自分の背中を押してくれます。
この2つさえあれば大丈夫です。
後はいつかきっと運が味方してくれる時が来ます。
一緒に頑張りましょう。